6/7 温故知新的作物

投稿日:2010年6月7日 10:18 pm

本日、ご紹介する温故知新的作物は、
『ゴマ』です。


今度スーパーへ行ったら、是非ゴマの棚をチェックして頂きたい。
スー パーのグレードにもよりますが、中クラス以下のスーパーでは
まず国産ゴマなど無い。どこでもほぼ見かけるのは、中国産煎りゴマ。


中 国産煎りゴマは100円前後で買えるので、あんなに安価で手間の喰う作物を
誰がやるかという話しですが、手間を喰う分は消費者の方々に理解して頂 ければ
何の問題もありません。


私の場合は80グラム300円と金額で言うとやや高い感じがしますが、
(オール手 作業なので、これでも安いくらい)
思いのほかリピーターは多いです。


あるリピータの方は言います。
「ここで買う 胡麻には煎る楽しみがある」と...。


これは他の野菜にも言えるところがありますが、
野菜の楽しみは何も「食べる」だけ に限定しなくても良いハズです。


見る楽しみ
嗅ぐ楽しみ
触れる楽しみ
さばく楽しみ
食べる楽しみ


生 胡麻、洗い胡麻には「面倒臭い楽しみ」がある。
煎ったときにキッチンに広がる香ばしい香り。
擂り鉢で擂るときの「音」「感触」
そ の時、あの香ばしい香りはやや甘味を帯びてきます。


煎りゴマは確かに簡単でスピーディーでありますが、
その代償として 「素材を楽しむ機会」を奪っています。


「時は金なり」何かと忙しい我々現代人ではありますが、
たまには面倒臭い事をし て、
ゆとりを感じてみるのもいいかも知れませんね。


国産が稀少であると言う点、
忘れられていた楽しみを発掘する と言う点、
農園の理念を伝えると言う意味でも、

胡麻を栽培する価値は十分あります。
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