伊右衛門、今期の大根についての思い入れを語る。

投稿日:2010年10月19日 12:08 am

今期は特に青首大根に拘った。

9月下旬~翌1、2月まで
「季節の移ろいと共にどのように味が変わっていくか」

同一品種で出来れば良かったが、
暑さに強い品種とそうでない品種があるのでそこは断念した。

1期目は
暑さ、病気には強いが、火の通りは早い種類をセレクト。
辛くなるのは高温期の宿命というか、それはそれでいい。
(耐暑性ある種類は肉質が硬い傾向にあると言うか、肉質が硬いから暑さに耐えられる)

これを基準に
それ以後の播種はどんどん柔らかく、密に、甘くなるように
肥料、品種等色々と仕込んだのである。

辛味大根や他の種類を使ってやるのも十分ありだが、
同じ「青首大根」と言う見た目でやってみたかった。

なぜなら、
リピーターの皆さんの中にも
色大根やカタチの変わった大根は個人的な好みもあり、
手に取る人とそうでない人がいる。

しかし、
青首大根を買わない人はまず居ないからだ。


見た目はほぼ同じでも、
1,2週間後には味が変わってる。

リピーターの皆さんを飽きさせない工夫の一つだと思っている。




今回この様に考えたのは、ある秘話がある。

昔、妻との交際時代に良く通ったラーメン屋。
世間一般の「うまい」とは少し違うかも知れないが、
何度通っても飽きなかった。

なぜなら、
いつも出てくる温度が違ったからだ。

悪く言えば適当なのか?

店主がそれを計算していたか否かは聞けずに至ってしまったが、
基本的に美味しく感じるのに温度か違う。
別の顔を見せてくれているようで面白かった。


このとき感じた面白さのような物を
私の職業である農業で、野菜で演出できればと思った。



うん。
ナンのこっちゃ〆

カテゴリー: 日々是濃厚=味