三浦大根「愛」を語る。

投稿日:2012年2月1日 10:54 pm

三浦大根(なかぶくら)の味わい。

肉質、食感、甘さ、
その奥にある苦味とも辛味ともつかない風味。
その絶妙なバランスが「味わい深い」と判断させる。

この大根はどんなお味ですか?
と、お客さんに聞かれたなら

「いろんな味がするふくよかな大根です。」

僕が例え同じ色形の野菜でも、
時には数十品種もの数を同時に栽培するようになったきっかけは、
三浦大根の味わいに感嘆したことから始まる。

品種差異への興味

そう、
三浦大根は僕の師匠のような野菜なのだ。


それ以来、
毎年毎作三浦大根には特に愛を持って栽培してきた。

こんなに美味しい大根ありま~す。
皆さん、味わって下さ~い。

しかし、
そのやや高価な上にデカイなど、
勝手の悪さからいつもふられっぱなし...。

この美味しさをみんなと共感したいのに...
みんなに三浦を好きになって欲しいのに...

常に片思い...

デカイから...
冷蔵庫に...
使い切れない...
美味しいのは分かってるんだけど...ねぇ

こう言うときはおもしろいもので、
やや高価であることを口にしない。

お金に関して言うと見栄が絡むから、
まぁ、言えない。そう、言えないのである。

だからって、
デカイデカイデカイデカイ言いやがってー

(※僕と三浦Dの被害妄想を除去していうと、
皆さんの言っている事、大いに理解出来ます。笑
けど、このノリで続けます。)


これじゃ三浦がかわいそうだよ...ナミダ、涙。


「ガチャ~~~~ンっ!!」

そして、愛は怒りへと変わるのである。
内なる一徹☆がチャブ台をひっくり返した。


そんなにデカくて高いなら、
コンパクトで割安にしてやんよー!!


そんな、魂の叫びを原動力に
「三浦D買安化計画」は始動した。

肉質、瑞々しさ、味わいの黄金比を崩すことなく、

株間を徐々に狭く、
肥料をだんだん減らしてゆく。

狭すぎると三浦らしい形が出にくくなったし、
極端な肥切れは密になるけど、
柔らかさと瑞々しさには欠けた。

煮て食べるだけならいいけど、
いろんな調理法で試して欲しいから、
シャリ感と瑞々しさは失わせたくないだな。

試行錯誤を続けて4作目の今期。
答えだとは思っていないけど、
なんとなく掴めた気がする。



年明け以降、肥切れと思われる葉の黄化は、以前の栽培法より進みやすい。



それと引き替えにコンパクトに収まる根型に落ち着きます。



左が概ねの平均くらい 右は1本1.3kg強 
今回の仕様で大きい物が2㎏後半 小さいもので1㎏弱
今後は2㎏(1㎏後半)内外で揃えるのが目標。


どうだ!これでも愛せないかーーーっ、えぇっ!


これは僕からの挑戦状でもある。
(゚m゚*)プッ

今回の品種による違い。
龍神三浦2号 形、揃い共に良好。ニッカポッカのようなやや下に膨らんだ根型。
割れも少ない。瑞々しさにやや欠ける。

おふくろ     形、揃い、肌艶が悪い。縦に筋が入る割れが多かった。瑞々しく食味上々。

味岬      外見について、おふくろよりややましな感じ。瑞々しく食味上々。

大高三浦   外見そこそこ良く、それなりに悪く、食味もまずまず。

個人的な見解は、
市場向けなら、安定感のある「龍神2号」。
気付いてもらえるかきわどいレベルの食味追求なら、
「おふくろ」か「味岬」で理想を追っかけても面白い。
とりあえず三浦なら、「大高三浦」で無難に決着。

今後どれに絞るか悩むところ、
悩まないで済むようにわざわざ4品種やったのに、
余計悩むハメに^^;

栽培について
試験圃場①全量有機でペレット状肥料583
試験圃場②有機70%の配合肥料676
①②共通 粒状かきがら石灰

前作は、ちょうどいいくらいの丈に収まったエダマメ(直播)

土壌消毒無し(普段からしませんが)
キスジ、ネキリ対象に1剤
ヨトウ、アブラムシ対象に3剤
細菌病の予防に銅剤1


ちなみに
青首の値段がやや上がり、価格差が縮まるせいか、
この時期はよく売れます。
1㎏弱150円~2.5㎏300円~

デカイの500円、600円だので売る苦労を考えれば...
苦労する分高くなくては合わないいのもそうですが、
損して得取れ的な考えです。
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